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労務の基本をしっかりと学んでクリーンな企業に

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曖昧になっている「労働時間」とは?

労働者の賃金計算の基礎となる「労働時間」。
この労働時間について誤解をしている企業や労働者がとても多いと思います。
まずは労働時間とは何か?という事からしっかりと学んでいきましょう。
まず、労働時間について、法律ではこう明文化されています。
以下、労働者を使役する企業等を用語に則って「使用者」とします。

  • 使用者は、労働者に、休憩時間を除き1週間について40時間を超えて、労働させてはならない。
  • 使用者は、1週間の各日については、労働者に、休憩時間を除き1日について8時間を超えて、労働させてはならない。
    (労働基準法第32条(労働時間)より抜粋)

以上のように、労働時間には法律で定められた上限がある事が分かります。
さらに使用者は、少なくとも毎週1日の休日か、4週間を通じて4日以上の休日を与えなければなりません。

この条文についての補足は2点あります。
まず1週間の定義とは、月曜日から日曜日と勘違いをされているかたが多いと思いますが、就業規則等で定めてあればその曜日から、定めていない場合は日曜日が1週間の始まりと決まっています。
シフトが不定期な飲食店などで、土・日曜日に必ず労働をしていても、その他の曜日に2日お休みを取っていれば、その勤務形態は完全週休2日制と呼べるのです。
また、これをご覧になってとある使用者が法律違反をしているかもしれないと決め付けるのは早計かもしれません。
特例措置対象事業というものがあって、これに当てはまる業種は1週間につき44時間を越えて労働させてはならないとされています。
業種は多数ありますが、常時使用する労働者が10名未満という条件の、飲食店・小売・接客業などが挙げられます。
この業種は1週間につき他の業種より4時間も多く労働させて良いという事になっているのです。

これらに当てはまらなくても、変形労働時間制の締結をしていたり、後述する36協定という労働時間を延長する取り決めを結んでいたりする場合もありますので、違反かどうかはそれらを加味してから判断するべきでしょう。
それでも違反をしている場合には労働基準法第119条に則り「6ヵ月以下の懲役又は30万円以下の罰金」に処されます。

どこまでが労働時間と認められるか?

労働時間に上限がある事は先ほど述べた通りですが、労働という行為に対しては法律で明確にされている条文が実はありません。
ですが、過去の裁判の判例から、実務中以外に以下のようなものが労働時間であるとみなされている事が分かります。

  • 昼休み中の来客当番や電話番
  • 黙示の指示による労働時間
  • 所定労働時間外の教育訓練
  • 着替え時間
  • 仮眠時間

これらは一貫して、使用者の指揮命令から完全に離脱していない状態を指していることが分かります。
ですが、使用者の指揮命令下であっても「通勤時間」と「出張先への往復時間(輸送を除く)」は労働時間には含まれないことになっています。

以上に述べたものはあくまで判例であり、実際の状況によっては必ずしもそうとは言えない事例も出てくるかと思います。
基本を理解し、グレーな状況を作り出さないよう、労働時間とそうでない時間というのは誰が見てもはっきりと分かるようにしておきましょう。

また、営業職は外出等で労働時間が曖昧になってしまう為「みなし労働時間」というものが採用される事があります。
労働時間の算定が困難とされる時、一定の労働時間を働いたとみなして労働時間を算出する方法です。
営業職の他にも、クリエイティブな専門職などはそのほうが作業効率やクオリティが高まるという事で、みなし労働時間を採用する事があります。

労働中の休憩時間についても明確に定義されています。
まず休憩時間は、勤務時間の始めまたは終わりに与えることは労働基準法第34条違反となります。
休憩時間は、労働時間の途中に与えなければならず、労働時間が6時間を超える場合は45分以上、8時間を超える場合は1時間以上の休憩を与えなければいけません。

法定労働時間を越えて社員に働いて欲しい時の為の36協定

いくらこのような労働に対する厳しい法律があっても使用者は、新規でもう1人を雇うより、慣れた社員に少しだけ多く仕事をして欲しい場合があるでしょう。
また労働者のほうでも、もっとたくさん働いて稼ぎたいという想いがあるかたもいらっしゃるでしょう。
そのような使用者、労働者間の為に、36協定(通称サブロク協定)というものがあります。

この呼び名は、労働基準法の36条に規定されていることからこう呼ばれるようになったもので、36の取り決めがあるわけではありません。
36協定は、法律で定められた法定労働時間(1週間で40時間)を越えて労働させたい場合に、予め書面を締結し、所轄労働基準監督署長へ提出すれば法律違反には問われないという協定です。

しかし、全てが許される免罪符のような協定ではなく、やはりこちらの協定にも上限はあります。
例えば、延長できる労働時間は1週間で15時間まで、1ヶ月で45時間まで、1年で360時間までと長期に渡れば渡るほど、延長できる時間数は少なくなっていきます。
そしてもちろんの事とは思いますが、これらの延長した労働時間には、普通賃金や残業代を上乗せした賃金を支払わなければいけません。

正しい残業手当の支払いかた

残業代の計算について、よく誤解があるので正しい残業手当の支払い方をご説明させていただきます。
モデルケースの多い、就業時間9時~17時、休憩時間12時~13時、土・日曜日休みの労働者という前提で説明させていただきます。
今までご説明してきた法定労働時間によると、このケースの労働時間は1日7時間労働となります。

このケースのかたが19時まで仕事をした場合、通常賃金7時間分と、残業時間2時間の通常賃金の25%割増残業代、と思われるかたが多くいらっしゃると思いますが実はこの計算方法は間違っています。
残業手当が発生するのは、実は法定労働時間の1日8時間を越えたときからとなります。
7時間労働のこのケースですと、18時までは0%割増の通常賃金、そして19時までの1時間が25%割増された残業代が支払われるのが正しい残業手当の支払い方です。

また、遅刻をした場合、遅くなったぶん残業をしたらどうなるのだろうと気になるかと思われます。
このケースで2時間遅刻をして11時より労働を開始し、21時まで残業をしたとします。
この場合の残業手当は、法定労働時間の8時間を除いた、20時~21時ぶんだけしか支払わなくて良いことになっています。
ですが、遅刻して労働できなかったぶんを他の日にまわしたり、残業が深夜まで及ぶ場合などはこの限りではありません。
また、遅刻に罰金などのペナルティを課している場合も、この方法は取ることができない事になっています。

おわりに

これまでご説明してきた中で「労働時間」とは簡単なようで、とても複雑な取り決めがあるという事が分かっていただけたかと思います。
1名の社員の勤怠管理をするということは、実はかなりの労力と知識が必要な事なのです。
それが、10名、100名、それ以上となるとそれなりの部署が必要になってくるのも頷けます。
そしてそのため専門家が居たり、勤怠管理用のソフト等があるほどです。

電子化が進む世の中ですので、タイムカードを電子化したり、それを基に給与計算などをしてくれる便利なものもあります。
いわゆる過労死等にも繋がる、法定労働時間を越えた勤務などには警告を出してくれるものもあり、会社をクリーンな状態に保つ助けになるものもあります。
使用者様の状況によっては、そういった管理に人員を割くよりも電子化したほうがコストパフォーマンスが良い場合もあるでしょう。
今一度、労務の基本を知った上で、勤怠管理を見直してみてはいかがでしょうか?

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