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社員の長時間労働で企業が失うもの

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”フランス人の2倍働く”日本人の実態

“Karoushi”という単語が、世界的に知名度を持つという、不名誉なニュースが伝えられてから久しく経ちます。
しかし、未だ日本社会全体では、労働時間についての改善が著しいとは言えません。
2013年にOECD(経済協力開発機構)が発表したところによれば、日本男性の1日当たりの平均労働時間は375分(休日含む)で、OECD26カ国平均の259分と比較して2時間近くも長いという結果でした。

古来より勤勉であることが美徳とされる日本文化に理由づけされて、長時間労働が余儀なくされているというだけではありません。
そこには、「時短」政策の影に隠された正社員への加重が潜んでいるのです。
企業戦士が「24時間戦えますか」と声高らかに歌った1980年代後半以後、日本人の長時間労働は国際的にも大きく関心を呼び、労働時間の短縮は国家に与えられた課題となりました。
これを受けて1988年に労働基準法が改正され、基本的には週40時間労働に抑えられた結果、現在の総実労働時間は1850時間以下となっています。
が、これはあくまで「平均」としての数字です。

全体の数値が下がる一方、働く時間の格差が広がり続けています。
特に、正社員と非正規雇用者の労働時間には大きな開きがあります。
長時間労働で目を引くのは、30~40代の層であり、中でも40代正社員の労働時間の増加傾向は顕著です。
1993年以降の就職氷河期、あるいはリストラの実施により各企業は大幅な人員の削減を余技なくされました。
そのあおりを一番食らってきたのは、現在の40代社員たちです。
育つべき部下はおらず、薄い人員配置の中、日々増大する仕事量をこなすために、過酷とも言えるほどの長時間労働が日常となってしまっています。

30代~40代は中堅どころとして、課長クラスの役職につく年代です。
現在では自分の仕事と同時に、周囲のマネジメントも行うプレーイングマネジャーが多くなっています。
2003年以降、正社員の労働時間は2000時間を超えるようになりました。
それに伴い、働き盛りの心身の健康に及ぼす影響が、次々と表面化してきています。

慢性的な睡眠不足によって引き起こされる疾患

労働時間が増えるということは、会社にいる時間と家にいる時間のバランスが極端に崩れることを意味します。
帰宅後倒れるように眠り込み、すぐに朝を迎える生活では、心身の疲労の蓄積が解消される暇もないことが想像に難くありません。
労働安全衛生総合研究所の調べによると、週労働時間50時間くらいから健康への影響が出始めると言われています。

また、週60時間以上の労働が心筋梗塞の発症リスクを2.4倍に引き上げ、1日5時間以下の睡眠では脳・心臓疾患への可能性を1.8倍~3.2倍にするとの報告もあります。
人間の身体は、活動時に働く交感神経、休息時に働く副交感神経が交互に作用することで保たれています。
長時間の労働の結果、交感神経系が興奮し続け、副交感神経への切り替えが阻害される状態となります。
これが、自律神経失調症です。

症状としては、ストレス反応として、血圧の上昇、耐糖能低下、血小板機能亢進、凝固系亢進がおこり、最終的には、脳や心臓に異常をきたす原因となるのです。
残業が続くことで食生活も乱れがちになり、深夜帯の食事の機会も増えます。
また、ストレスから喫煙や飲酒の習慣が助長される人もいるでしょう。
睡眠不足により、身体の代謝機能が低下するとともに、これらの要因が重なることでいわゆる「メタボ体型」の兆候が現れます。
内臓脂肪が蓄積し、虚血性心疾患、脳血管疾患、糖尿病等の生活習慣病のリスクも高まります。

メンタル不調が牽引する世界トップレベルの自殺率

日本の死に至る原因の主なもので、常に問題となるのは自殺の順位の高さです。
OECDでは、「日本はうつ病関連自殺により25.4億ドルの経済的損失をまねいていると推定」しており、特に男性中高年層自殺率は、世界トップクラスです。
慢性的な睡眠不足は、倦怠感や疲労を招き、ネガティブな精神状態に陥ります。
重なる業務遂行へのプレッシャーや人間関係のストレス、緊張感などにさらされ続けることにより、深刻なうつ病へと進行してしまうことも少なくありません。
常に何かに駆り立てられ、時間と戦い続けているような錯覚にとらわれるあまり、不安障害を発症する人もいます。

これは心理的な不安感の他、身体の緊張やパニック障害などの形となって現れます。
日常的に時間に追われて過ごすうちに、せっかくまとまった休日が取れても、かえって落ち着かないと訴える場合もあるようです。
自分なりに、正しく効果的な休息を取ることができず、まるで「休み方」を忘れたかのようです。
これは、精神的な問題を内在しているという危険な兆候と言えるでしょう。

夜遅くまで残業をしている人が、昼間の会議中に居眠りをしているという場面は広く見られます。
また、疲労から集中力の低下を招き、作業効率も向上しません。
長時間労働は、組織自体にもマイナス要因のみ提供し、何一つ良い結果は生みません。
疲れ切った社員ばかりが在籍している企業に、活力ある経営は望めず、万が一過労死や自殺者を出してしまえば、社会的な信用も損なわれます。
残業行為は必要悪であるなど、無言のうちに認めようとする企業の社風が一新されなければ、働く側の行動にも変化は起こらないでしょう。
各々の健康管理は自己責任ではありますが、雇用者の健康維持のための方向性を提供するのは、企業の役割でもあります。
働く現場の疲労感が払しょくされることは、ダイナミズムに満ちた会社の必須条件と言えるでしょう。

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